研究課題
本研究では、ネットワーク仮想ディスクによる階層型RAID構成技術を用いて、高信頼、高効率な大容量ストレージをPCグリッド上に実現した。ここで、高信頼性とはSANと同程度の信頼性を指し、高効率とは50%以上の容量効率と優れた価格性能比を指す。基盤となるPCグリッドが不安定なためSANより高い信頼性が要求される。そこで階層型RAIDを用いて高信頼性を実現した。平成20年度では、以下の成果を得た。(1)3耐故障RAIDとしてNaryRAIDを提唱し、3耐故障である既存階層RAID(RAID55)と比較した。NaryRAIDはN進数に基づきパリティグループを形成するマルチパリティ方式の拡張RAIDである。NaryRAIDはRAID55に比べて容量効率がよい。アルゴリズムの検証が終了し、今後は実装を行う予定である。(2)複数の組織からなる遊休資源を効果的に統合するためにオンラインWebストレージを構築した。Webサービスに基づくオンラインディスクWebDiskを開発して、これを実現した。(3)データグリッドのための基盤をPCグリッド上で実現し、性能および機瀧を検証した。(4)仮想ディスクを効率的に管理するために仮想ディスクモデリング言語を提案し、それに基づく遠隔管理システムの実装を進めた。遠隔管理システムは現在実装中である。
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SCPE (掲載確定)
Inderscience publisher, IJWGS 4(4)
ページ: 395-417
Springer LNCS NBIS2008 5186
ページ: 149-158