研究概要 |
本方式において最も重要な問題点である(1)経歴・オフセット空間のオーバフローへの対処法を考究し、解析評価により、その有効性を検証した。また,(2)本方式の重要な応用として,データウェアハウスにおけるカーネルデータ構造としての方式設計とデータキューブの差分構築の問題を扱い、その有効性を解析的に検証した。ほぼ当初の計画通りの成果が得られた。 (1)については、次の2つの対策を提案して,それらの組み合わせにより、使用する。 (a)多次元データの属性集合を2つに分割し,それにしたがって多次元データセットを垂直に2つに分割する.これにより,個々の分割が使用している論理空間をそれぞれ独立に確保できる. (b)拡張可能配列全体をチャンクと呼ぶ同じ次元数の超立方体に分割し、拡張はこのチャンク単位で行う。これにより、アドレス空間を有効に利用できることになる。 (2)については、拡張可能配列が動的に追加されるデータ集合を既存の蓄積データを再配置することなく多次元配列に挿入可能であるという、優れた性質を活用して、効率よくデータキューブを差分構築するためのデータ構造とアルゴリズムを、"次元共有"と"部分配列法"の概念の元に設計し評価した。
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