研究概要 |
概念辞書の扱い方を定式化し,概念的検索エンジンの実用化に向けた具体的課題を明らかにした。 「概念辞書の扱い方について」 (1)概念辞書の高速アクセスのために,各概念の同義語それぞれに対し,出現概念名リストを作成しておく。このリストにより,あるキーワードについて綴りの似た同義語を調べ,そのキーワードと置き換えるべき概念名を効率よく特定できる。加えて,各同義語について隣接2文字組を列挙し,全同義語を通して共通のリストから,各隣接2文字組みについての出現同義語リストを作成しておく。キーワードから類似する同義語の特定を経て概念名に置き換える際,このリストにより絞り込まれた同義語とのみ計算するようにする。 (2)汎用概念辞書のパーソナル化のために,よく参照される概念名の重みを増補することを試みたが,良い結果を生まなかった。概念辞書を個人ごとに特定することの是非について更なる検討を行なう。 「概念的検索エンジンの実現のために」 (1)汎用検索エンジンのラップ:検索エンジンと通信を行うアプリケーションをサーバ側に実装すればよい。 (2)キーワード抽出や概念的関連性計算への対応:検索結果の参照中にバックグラウンドで,ウェブページのキーワード抽出と質問とウェブページの概念的関連性の計算をサーバ側で行う。 (3)概念辞書の自動更新:ウェブディレクトリは定期的に更新されるため,これに応じて,サーバ側で概念辞書の自動更新を行なう。
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