臓器のような非剛体3次元形状は、個人により異なっている。また、個人においても経年変化がある。そこで、標準的な形状に変換して、個人差や経年変化を記録する必要がある。さらに、断層像再構成などの手法を利用して映像化され臓器映像の解像度は、現状でも0.5mm立方程度であり、細胞レベルでの臓器の動きを記述するには不十分である。そこで、すでに利用されている物体運動追跡算法の理論を再構築すると共に、計測限界を以下の解像によって臓器の動きを追跡する動画超解像技術を開発した。 現状の物体運動追跡理論は、2次元画像の運動追跡理論と独立に提案された手法と、2次元の手法を形式的に3次元に拡張したものがある。本研究では、3次元弾性体変形理論の基づく数理解析を活用して、二つの理論をヘルムホルツによる運動分解理論を利用した統合した。そして、古くから知られているホーンシャンクの運動追跡理論において解かれる反復方程式が必ず正しい解に収束する条件を導くとともに、離散幾何学を利用して、離散化反復方程式の幾何学的性質を解明した。
|