研究概要 |
本研究では,人体等の柔軟な対象のモデル生成と変形量推定を三次元形状情報から行う手法の開発,およびそれに使用可能なレンジファインダ装置の開発を行うことによって,それらの問題点を解決することを目的とした.本研究によって,以下の研究成果が得られた. 1.変形量推定システムの開発について,19年度に推定プログラムの高速化法を開発して評価を行い,高速化と高精度化を両立させた.20年度には,新たに構築した高速処理システム上でプログラムを動作させ,さらに市販のレンジファインダ装置を接続して動作実験を行った.それにより,実時間処理の実現のための様々な知見を得た. 2.レンジファインダ装置用レーザ投光器の開発については, DMD(Digital Mirror Device)素子を利用するレーザ光走査装置を考案し,試作を行った,本装置は小型で可動部なしに高速かつ高精度にレーザ光を走査することができ,それによってレンジファインダ装置の小型化・高速化・低価格化を実現することができると考えられる. 3.レンジファインダ装置に用いる撮像素子のLSI化について,当初は平成20年度に実際に撮像素子のLSI化を行ってレンジファインダ装置を構築することを目的としていたが,平成19年度にさらに検討を行ったところ,現在の回路構成のままでは撮像回路の感度が不足する可能性があることが判明した.そこで平成20年度には,評価用に試作していた撮像回路を改造し,感度の向上と性能の評価を行った.その結果,改良を施した回路構成によって撮像回路の高感度化と高速化が実現できることを確認した.
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