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2008 年度 実績報告書

新画像分解表現理論とその超高品質ディジタルシネマ撮影用の高画質化処理への展開

研究課題

研究課題/領域番号 19500159
研究機関神奈川大学

研究代表者

齋藤 隆弘  神奈川大学, 工学部, 教授 (10150749)

研究分担者 小松 隆  神奈川大学, 工学部, 助手 (80241115)
キーワード画像分解表現 / 高画質化 / 雑音除去 / Haar-wavelet変換 / color shrinkage / ディジタルシネマ
研究概要

本年度は,画像の骨格成分とテクスチャ成分への高精度な分離を実現する方法の開発を行い,加算と乗算分離表現モデルの利害得失を明らかにした.また,種々なタイプの信号依存性雑音が混入したディジタルカメラ画像に対して,開発した骨格/テクスチャ分離表現手法を適用し,骨格成分とテクスチャ成分の各々の性質に適した高度な雑音除去手法の開発を行なった.
1.ディジタルカメラ用の高度な信号依存性雑音除去法の開発
Wavelet変換領域における古典的なBesov-L2型変分問題(その最適解が古典的なWavelet Shrinkage法に相当)に色差と色和のBesovノルムを導入することで新たな変分問題を構成し,これを解くことで色間相関を利用したカラー画像雑音除去のための新Wavelet Shrinkage法を導出した.導出したWavelet Shrinkage関数は,原点以外にも複数のステップを持つShrinkage関数となり,色間相関を利用した雑音除去が可能となった.
2.Wavelet Color Shrinkageを用いたTV-L1画像分解
ChambolleのProjection法を用いてカラー画像をTV-L1画像分解する場合,R, G, Bの各画像を各々独立に処理することになる.この場合,カラーエッジ周辺で色ずれを生じることがある.そこで, TV-L1非線形画像分解モデルと定義し,反復更新型の計算によって解くアルゴリズムに考案した.
3.ディジタルカメラ用のイメージプロセッシングパイプラインの開発
高ISO感度で撮像されたRAW画像データは信号依存性雑音により劣化したものとなっている.画像をデモザイクする際に, BV-GおよびBV-L1画像分解を適用し,分解成分各々に適したデモザイク法を適用することで,雑音を含む画像に対しても鮮鋭度を保ちつつ雑音を抑圧された良好なデモザイク処理が可能な方式の開発をおこなった.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 産業財産権 (2件)

  • [雑誌論文] Image-Processing Approach Based on Nonlinear Image-Decomposition2009

    • 著者名/発表者名
      T. Saito
    • 雑誌名

      IEICE Trans. Fundamentals Vol. E92-A, No. 3

      ページ: 696-707

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 色間相関を利用した新しいWavelet Shrinkage雑音除去法の提案2008

    • 著者名/発表者名
      齊藤隆弘
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 Vol. J91-D, No. 8

      ページ: 2005-2008

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 色差と色和のTVを用いたカラー画像雑音除去法2008

    • 著者名/発表者名
      小松隆
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 Vol. J91-D, no. 8

      ページ: 2002-2004

    • 査読あり
  • [雑誌論文] サンプリング定理の壁を打ち破る : 一枚の画像からの超解像度オーバーサンプリング2008

    • 著者名/発表者名
      齊藤隆弘
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会誌 Vol. 62, No. 2

      ページ: 1621-1632

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 乗算型TV-G画像分解に基づく画像拡大法2008

    • 著者名/発表者名
      石井勇樹
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 Vol. J91-D, no. 8

      ページ: 1979-1982

    • 査読あり
  • [産業財産権] 成分抽出補正装置, 成分抽出補正方法, 成分抽出補正プログラム, 又は電子機器2008

    • 発明者名
      新垣英哉, 齊藤隆弘
    • 権利者名
      同左
    • 産業財産権番号
      特許出願2008-196814
    • 出願年月日
      2008-07-30
  • [産業財産権] ノイズ除去装置, ノイズ除去方法及びノイズ除去プログラム2008

    • 発明者名
      新垣英哉, 齊藤隆弘, 小松隆
    • 権利者名
      同左
    • 産業財産権番号
      特許出願2008-222369
    • 出願年月日
      2008-08-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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