研究概要 |
今年度の主な成果は以下の3点である。 (1)大阪市立大学においては独自開発による携帯OPACを提供している。その構想から開発,公開,評価にいたる,2003年から2008年の6年間の経緯について,(a)独自開発を可能とした体制と開発内容,(b)付加機能であるAmazon情報表示機能,配置画像表示機能,自動再検索機能の開発と評価により得た知見を明らかにした。 Amazon情報表示機能と配置画像表示機能の実現は国内初である。自動再検索機能は, OPACにない機能で速度や負荷の面から問題がないものを開発する課題として位置付けた。本研究の意義は以下のとおりである。大学図書館において携帯OPACを独自開発する一つのモデルを示した。また, OPACのCGIインタフェースや,無料で利用できるWebサービスなどを用いて,低コストで付加機能の開発が可能であることを実例をもって示した。 (2)大阪市立大学携帯OPACのログ分析を行い,入力単語数,文字数,操作の特徴などを調べた。本研究の意義は,携帯OPACのログデータをはじめて公開し,ログ分析による利用の特徴を明らかにしたことである。 (3)大阪市立大学携帯OPACは,大阪市立大学学術情報総合センターライブラリーサービス基盤支援システムのHPにおいて公開し,安定した運用を続けている。
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