研究概要 |
1.平成19年度の主たる研究調査活動(1)児童サービス利用者へのフォーカスグループインタビュー調査2007年.7月(2回)対象者=大学1〜4年生(2)米国の児童サービス現状の調査2007年8月訪問先:シカゴ公共図書館,ニューヨーク公共図書館,米国議会図書館(Children's Literature Center),ウィスコンシン大学マディソン校(Co-operative Cllildren's Book Center)(3)児童サービス関係施設の調査2008年2月訪問先:クローバー子供図書館(福島県郡山市) 2.平成19年度研究調査の意義と位置づけ調査1は,子ども時代に公立図書館で児童サービスを受けた経験がその後の読書や公立図書館利用に与える影響を明らかにすること,調査3は,1950年代より継続して児童サービスを提供している私設図書館の現状,長年にわたる公立図書館との協力および人的コミュニケーションの背景を明らかにすることを目的としたものである。これらの調査は本研究の目的であるわが国における児童サービスの現在の到達点および発展の要因の解明を試みるための取り組みの一つであり,立体的な考察を実現させるものである。調査2は,アメリカの公立図書館における児童サービスの現状,児童図書館員の教育体制およびキャリアパスを明らかにすることを主たる目的とした(調査結果の一部を三田図書館・情報学会で発表)。米国は公立図書館における児童サービスの先駆者であり現在も優れた諸活動を展開している。併せて関連諸施設との連携協力活動など見るべきものが多いが,その具体的内容を伝える文献は少ない。今回の調査では,わが国における児童サービスの新たな枠組みの検討に大きな示唆を与える情報を収集した。
|