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2009 年度 自己評価報告書

電子民主主義の集合的判断形成モデルの構築

研究課題

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研究課題/領域番号 19500209
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 情報図書館学・人文社会情報学
研究機関群馬大学

研究代表者

富山 慶典  群馬大学, 社会情報学部, 教授 (50207627)

研究期間 (年度) 2007 – 2010
キーワードeデモクラシー / 民主的意思決定 / 集合的判断形成 / 情報通信技術 / 地域SNS / 推論的ジレンマ / 市民と行政の協働 / ブログ
研究概要

電子民主主義は,社会情報学が電子資本主義のつぎに取り組まなければならない重要なテーマである。この研究における重要な鍵は,「決定と討議と情報」にかかわる情報通信技術(Information and Communication Technology:以下,ICT)を活用した民主的技術を,民主的意思決定の規範理論に準拠しつつ,異なる政治文化における現実の民主主義を踏まえて開発することである。
本研究の目的は,この主張を具体的に展開することにある。すなわち,「決定を最終的な目的」として捉え,「決定のための討議」,「討議のための情報」という形で3要素を論理的に関連づけながら,「決定と討議と情報」にかかわるICTを活用した支援システムを,民主的意思決定の規範理論に準拠しつつ,異なる政治文化の実証的な裏付けのもとに開発し,実験的に評価し,それらを総合して電子民主主義の段階的発展モデルを構築することにある。
具体的には,次の5つの問題を解決することにある。
【問題1】集合的判断形成論については,推論的ジレンマ(discursive dilemma)の発生メカニズムを理論的に解明し,ジレンマを回避することのできる集合的判断形成のための討議と投票のプロセスを概念的に設計する。その現実妥当性を検討し,実践に耐えられるプロセスを設計する。
【問題2】新たなコミュニケーション・ツールとして注目されてきている地域SNS(Social Network Service)を,フリーソフトをカスタマイズしてインプリメントする。その地域SNSが参加者の間での情報交換や討議を有意味にするために必要な信頼関係を生み出すための条件を解明する。
【問題3】問題2の条件を満たす地域SNSの上に,問題1のプロセスを組み込むことにより,集合的判断形成のための2階建モデルを概念的に設計し,実際のシステムを構築する。
【問題4】構築した集合的判断形成のための2階建モデルにもとづく支援システムを開発し,実験的に評価することにより,その性能と問題点を解明する。
【問題5】問題1~4を踏まえて,電子民主主義の集合的判断形成モデルを構築する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] A Design of Web-based GDSS that Supports Anonymous Communication and the Convergent Process2010

    • 著者名/発表者名
      Atsushi IWAI, Kazuhiro SADO
    • 雑誌名

      Proceedings of International MultiConference of Engineers and Computer Scientists Volume I

      ページ: 693-698

    • 査読あり
  • [雑誌論文] プログを用いた討議の試行2008

    • 著者名/発表者名
      佐渡一広
    • 雑誌名

      群馬大学社会情報学部研究論集 第15巻

      ページ: 1-12

    • 査読あり
  • [学会発表] 公私指数をともなう混合動機問題2009

    • 著者名/発表者名
      富山慶典
    • 学会等名
      第48回数理社会学会
    • 発表場所
      北星学園大学 (札幌市)
    • 年月日
      2009-09-19
  • [学会発表] 集合的意思決定過程への市民参加の価値とその限界~eデモクラシー研究の立場から~2007

    • 著者名/発表者名
      富山慶典
    • 学会等名
      IHDPワークショップ「分権時代の市民参加の価値とその限界」
    • 発表場所
      日本学術会議 (東京都)
    • 年月日
      2007-05-22
  • [学会発表] デモクラシーの情報化~民主的意思決定論の新たな展開と新世代ネットワークへの期待~2006

    • 著者名/発表者名
      富山慶典
    • 学会等名
      日本社会情報学会 (JASI) 第112回定例研究会 兼 JASI特別企画ICTフォーラム2008「社会情報学の最前線とその行方~6つのアプローチから~」
    • 発表場所
      東京国際フォーラム (東京都)
    • 年月日
      2006-06-21

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公開日: 2011-06-18   更新日: 2016-04-21  

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