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2007 年度 実績報告書

否定表現の認知的・身体的基盤についての動画を用いた反応実験に基づく研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500223
研究機関金沢大学

研究代表者

竹内 義晴  金沢大学, 文学部, 教授 (10163388)

研究分担者 宮下 博幸  金沢大学, 文学部, 准教授 (20345648)
キーワード認知言語学 / 否定の認知 / 認知の身体基盤 / 身体表現 / 身体経験 / 身振り / 認知のネットワーク構造 / メタファー
研究概要

日本語およびドイツ語の母語話者に対するインタビューを実施,ビデオ録画し,否定表現に共起する身体表現を採取分析した。日本語の分析では,強い首の横振りと弱い首の横振り,そして首をかしげる動作が非常に多く現れることが観察された。強い首の横振りは,コミュニケーション上の対人的な関係における否定と関係し,弱い首の横振りは表現された内容が自分の認識とは合わないことと関係していると分析された。首かしげの動作は,自分自身が発言の内容に確信を持てない場合に現れるようであり,コミュニケーションにおいて,あまりはっきりとものをいうことが,対人関係を維持する上での困難を引き起こすことを踏まえて,戦略的にあいまいさを演出する動作であるという分析がなされた。
以上の否定表現に共起する身体表現の分析では,日本語の否定において,対人関係を配慮する要因が強く働いていることが確認された。
ドイツ語のデータの分析は現在進行中であるが,日本語におけるのと同様に,横の首振りと,首の傾げが観察されている。しかし,これらの身体表現のあらわれ方は日本語におけるものと異なっている。否定の認知の構成要素は共通であっても,その相互のネットワーキングのあり方が違う結果,たとえば,日本語とドイツ語の否定疑問に対する答え方の違いなどの,現象上の異なりが観察されるのだと観測される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 否定の認知の身体的基盤についての、言語表現と身振り・表情の共起実験による研究2007

    • 著者名/発表者名
      竹内 義晴・宮下 博幸
    • 学会等名
      日本認知言語学会
    • 発表場所
      成蹊大学
    • 年月日
      2007-09-23
  • [学会発表] Mimik und Gestik als Fenster der Kognition und des Gemutes2007

    • 著者名/発表者名
      竹内 義晴・宮下 博幸
    • 学会等名
      日本独文学会第35回語学ゼミナール
    • 発表場所
      コープイン京都
    • 年月日
      2007-08-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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