研究概要 |
「人間は,なぜ今までに存在しない新しいもの(概念)を生成することができるのだろうか?」そして,「どのようにして創造性の高い概念を創出しているのか?」という問いに向けて,デザイン創造における概念融合の位置づけの明確化とプロセスの体系化を行った。具体的な研究の成果は以下のとおりである。 1.概念融合が創造に結びついている新規なデザイン案についての事例を収集し,新規なデザインの創出に関係する概念間の結びつきについて,その特徴が何であるかを検討した。 2.先行研究の調査から,合成語の解釈実験の実施とデザイン創造実験を計画し,合成語の解釈における試行プロセスの分析方法,パターンの分類の判定方法を導いた。 3.概念間の関係性及びデザイン成果物の創造性評価方法を検討し,概念辞書,Word-Net等を用い,概念間の関係を探る方法,および思考プロセスを定量的,あるいは連想関係に着目し概念間の関係を定性的にとらえる方法を構築するための試行を行った。 4.学会等での情報収集、意見交換と中間的成果の報告 Creativity and Cognition 2007におけるDesign Creativity Workshop,The 2nd International Conference IASDR,International Conference on Engineering Design,日本デザイン学会で研究発表し本研究に関する国際的な研究動向の情報収集と関連領域の研究者との意見交換を行った。また,デザイン学会等で本研究の基礎的部分に関係する調査研究の報告をした。
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