研究概要 |
1. 重み3の衝突回避符号について,最適符号の存在が未知である符号長のうち,n≡4mかつm≡0(mod16)のときの存在をSkolem type sequencesを用いて直接構成法を与えることで証明した。更に,Skolem type sequencesを用いることで,研究代表者らが過去に示した衝突回避符号の構成法をより簡潔に表現できることも示した。この結果はDesigns,Codes and Cryptographyに掲載予定である。 2. 光直交符号は,衝突回避符号に自己相関特性を付加したものと考えることができる。中でも重み4の光直交符号はSteiner quadruple-system(SQS)から導くことができることが知られている。本研究では,計算機により位数が素数の2倍となるstrictly cyclic SQSの初期ブロックを直接構成し,初期ブロック間にmuptiplierの関係があることを発見した。これは,位数が素数べきの2倍となるstrictly cyclic SQSの再帰的構成へとつながる重要な性質であると考えられ,21年度以降に更に詳しく性質を調べ整理する予定である。 3. 量子誤り訂正符号については,19年度に引き続き,量子符号に関する勉強会を実施し,組合せ構造とデザインとの関係について議論した。
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