• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

統計的逆問題とその脳磁図診断工学への応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500237
研究機関岐阜大学

研究代表者

岸田 邦治  岐阜大学, 工学部, 教授 (90115402)

キーワード統計的逆問題 / ブラインド同定 / 体性感覚刺激 / 脳磁図
研究概要

分離された誘発磁場データは確定周期成分とゆらぎから成り立っており、両者を分離することが誘発磁場ゆらぎの再構成データには必要であった。そのためには両者の統計的数理を解明することが必要であった。つまり、定常過程は決定論過程と非決定論過程の直和であると言う統計学上のWold定理が脳磁図データにおいて成立していることを示し、そのことから脳磁図データにおいて定常なる誘発磁場ゆらぎとして再構成データを抽出できることを示した。
ブラインド分離を5Hz周期の正中神経繰り返し刺激の脳磁場応答データに適用すると反対側と同側に第1次体性感覚野の活動部位がダイポールパターンとして現れた。この脳内部位活動を2成分系で同定することで左右の第一次体性感覚野活動部位間の時間遅れが検出され、それが脳梁通過時間に対応していることを示した。この成果から、フィードバックモデルを用いた統計的逆問題は理論的な机上の空論でなく、実際の脳磁図データに適用できる有効な手法であることが示せた。
最後に、ブラインド同定の分類に応じて脳磁図データから再構成した誘発磁場データにフィードバックシステム論的同定手法を適用する際に、統計的システム同定の観点から解決しなければならない点を取り扱った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Dynamical activities of primary somatosensory cortices studied by magnetoencephalography2009

    • 著者名/発表者名
      Kuniharu Kishida
    • 雑誌名

      Physical Review E 80

      ページ: 051906-1 051906-13

    • 査読あり
  • [学会発表] ベイズ季節変動調整法で前処理した光駆動脳波の独立成分解析2009

    • 著者名/発表者名
      金野秀敏, 神戸克仁, 岸田邦治, 飛松省三
    • 学会等名
      医用診断のための応用統計数理の新展開研究集会
    • 発表場所
      統計数理研究所
    • 年月日
      2009-12-03
  • [学会発表] 2Hz周期的正中神経刺激における脳磁場活動とそのブラインド源分離2009

    • 著者名/発表者名
      岸田邦治
    • 学会等名
      医学・工学における逆問題とその周辺研究会
    • 発表場所
      統計数理研究所
    • 年月日
      2009-11-28
  • [学会発表] 5Hzの周期的正中神経刺激における第一次体性感覚野間の動的活動2009

    • 著者名/発表者名
      岸田邦治
    • 学会等名
      第24回日本生体磁気学会
    • 発表場所
      金沢市文化ホール
    • 年月日
      2009-05-28

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi