研究課題/領域番号 |
19500245
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉川 昭 近畿大学, 生物理工学部, 研究員 (30075329)
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研究分担者 |
吉田 久 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (50278735)
中迫 昇 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (90188920)
橋本 周司 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60063806)
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キーワード | 情報理論基準 / 画像閾値決定 / ICA尺度 / 時間-周波数表現 / Renyiのα次エントロピー / 時変帯域 / Range尺度 / ピーク尺度 |
研究概要 |
本研究はI)画像閾値決定への情報論的基準の提案、II)拡張型エントロピーによる独立成分分析法の提案、及びIII)確率過程の時間-周波数表現にまつわる新しい方法の提案、の3つの柱からなっている。いずれにおいても、主要な武器は情報理論的技術である。I)においては、従来の各種閾値決定では見逃されていた、混合分布推定とその上での閾値決定、という閾値決定の2階建て理論構造を明確にし、各階において情報量基準を導入することを基本戦略とした方法を提案している。II)では、シャノンエントロピーが基本的に分布の広がりを示す尺度であることに注目し、この拡張であるRenyiのα次エントロピーを独立成分分析(ICA)尺度として用いることを提案している。このことにより、非常に簡単で理解しやすい2つの尺度、すなわち、Range尺度とピーク尺度が導かれ、問題に特化した高速で簡易なICAが可能であることを示しつつある。解くに、ピーク尺度は音声信号ICAに有用である。III)においては、Renyiのエントロピーから導かれる帯域幅の概念を、時間-周波数表現の特徴付けに用いることを提案している。本提案方法「時変帯域」の追跡に用いられてきた従来の2次モーメント法の欠点、すなわち、負の値となることが原理的に否定できない、という致命的欠点を克服するものである。
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