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2007 年度 実績報告書

タンパク質の局所配列・構造情報に着目した機能予測法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19500251
研究機関東京大学

研究代表者

中村 周吾  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (90272442)

キーワード局所配列構造相関 / ディスオーダー / タンパク質ループ領域 / SVM / 構造予測
研究概要

平成19年度は、構造未知のアミノ酸配列について、局所配列情報からフラグメントの局所構造情報を予測する新たな方法の開発を行った。最終的に機能予測につなげるためには、構造情報としてできるだけ淡いものを利用した方が、機能類似のタンパク質ごとの構造バリエーションに対応できると考え、予測する構造情報としてフラグメントの両端間距離を利用することにした。また、構造がある程度決まっているヘリックスやストランドよりも、それ以外のフレキシブルなループ領域の構造情報が有用であると考えられるため、予測精度はとくにループ領域に着目することとした。タンパク質構造全体の類似のために局所的な配列・構造が類似する効果をのぞくために、ASTRALデータベースからSCOPのFold代表ドメイン構造を取得した。そして機械学習Support Vector Machine(SVM)を用いた端間距離予測器を構築した。SVMへの入力には、5,9,17,33残基幅の位置特異的アミノ酸置換行列を利用し5-fold cross validationを行った。
その結果、ループ領域における端間距離の予測と実際の間の相関係数は、それぞれのウィンドウ幅で0.486,0.502,0.449,0.377であり、ループ端間距離が短いものから長いものまで全体的に予測可能であることが示された。また同様の解析を、複合体形成によってディスオーダーからオーダーへ転移することが知られているタンパク質領域に適用したところ、9残基幅において相関係数は0.484であり、オーダー領域ほどではないが、明らかにランダムよりもよい予測が可能であることが明らかとなった。これによりディスオーダータンパク質についても、本研究で構築を目指す機能予測システムが利用できる可能性が示された。本内容は日本生物物理学会第45回年会にて発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Highly accurate method for ligand-binding site prediction in unbound state (apo) protein structures2008

    • 著者名/発表者名
      M. Morita, S. Nakamura, K. Shimizu
    • 雑誌名

      PROTEINS 印刷中(掲載確定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prediction of protein-protein interaction sites using only sequence information and using both sequence and structural information2007

    • 著者名/発表者名
      M. Kakuta, S. Nakamura, K. Shimizu
    • 雑誌名

      IPSJ Transactions on Bioinformatics 49

      ページ: 25-35

    • 査読あり
  • [学会発表] タンパク質ループ領域の配列構造相関の解析2007

    • 著者名/発表者名
      中村周吾
    • 学会等名
      日本生物物理学会第45回年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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