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2007 年度 実績報告書

言語学習におけるマクロ神経機構の可塑性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500264
研究機関(財)濱野生命科学研究財団

研究代表者

中村 仁洋  濱野生命科学研究財団, 小川脳機能研究所, 客員概究員 (40359633)

キーワード機能的磁気共鳴画像 / 文字の知覚 / プライミング
研究概要

本研究では、平成19年度から2年間の予定で、文字言語学習とその神経解剖学的基盤との関連をより詳細に検討することを目的として、機能的磁気共鳴画像(fMRI)や経頭蓋磁気刺激(TMS)などの非侵襲的脳機能計測法を用いた実験計画に着手した。具体的には、健常成人を対象として、日本語ないし英語の視覚単語に対する語認知課題において、視覚マスキングされた先行刺激単語による後続の標的単語の認知への影響を、反応時間や局所神経活動の変化として解析作業を行ってきた。最初に、日本語を用いたfMRI研究では、先行刺激と標的刺激との間の意味的関連性による被験者の運動遂行反応への影響においては有意な効果を確認できたほか、被験者が意識的に遂行している認知課題の性質により、意識下で潜在的に起こる視覚認知過程に影響することを、神経領域間の機能的連合強度の変化として明らかにした。また、異種言語間での比較として、英語使用者を対象としたfMRI/TMS研究も既に必要数の被験者からデータ収集を完了しており、現在もデータ解析作業を継続している。今後はこの多角的アプローチをさらに広げ、脳損傷患者に適用できる実験デザインを検討し、後頭・頭頂葉領域の局在性病変を有する症例を主な対象として、視覚性注意障害と言語認知過程の関連について作業を進めていく予定である。これらの研究成果の一部は、平成19年7月に開催された第12回認知神経科学会で発表したほか、国際誌での発表も行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Task-specific change of unconscious neural priming in the cerebral language network2007

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, K., Dehaene, S., Jobert, A., Le Bihan, D., Kouider, S.
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci U S A 104

      ページ: 19643-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Functional neuroanatomy of speech processing within the temporal cortex2007

    • 著者名/発表者名
      Hara, N.F., Nakamura, K., Kuroki, C.Takayama, Y., Ogawa, S.
    • 雑誌名

      Neuroreport 18

      ページ: 1603-7

    • 査読あり
  • [学会発表] 意識閾下単語認知過程に関わる神経経路とその課題依存性選択2007

    • 著者名/発表者名
      中村仁洋、宇川義一
    • 学会等名
      第12回認知神経科学会学術集会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2007-07-21
  • [図書] 「書字の脳機能画像研究」神経文字学(岩田誠・河村満編)2007

    • 著者名/発表者名
      中村 仁洋、福山 秀直
    • 総ページ数
      248
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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