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2008 年度 実績報告書

中枢神経系におけるプロテオームの多様化創出と部位特異的発現制御メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19500269
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

武内 章英  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (90436618)

キーワード選択的スプライシング制御 / 相互排他的スプライシング制御 / 組織特異的スプライシング制御 / スプライシング・レポーター / スプライシング・レポーターマウス / Fibroblast Growth Factor Receptor2 / RNA結合タンパク質 / スプライス・サイト認識
研究概要

中枢神経系におけるプロテオームの多様性創出と部位特異的発現制御メカニズムの解明のために、モデル遺伝子としてFibroblast Growth Factor-Receptor2(FGFR2)遺伝子を用いて以下の解析を行った。FGFR2は選択的スプライシング制御により構造と機能を変えることが知られており、そのスプライシング・パターンの検討、スプライシング制御に関与するシス配列の同定、シス配列に結合するトランス因子(RNA結合タンパク質)の同定、スプライシング制御メカニズムと制御ルールの解明を行った。まずスプライシング・レポーターシステムの開発を行い、細胞およびマウス個体でこれを検証したところ、世界で初めて相互排他的選択的スプライシングをきれいに反映する実験系の開発に成功した。
このレポーター系を用いて、選択的スプライシング制御に働いている2つのシス・エレメント(UGCAUG配列およびISE/ISS-3配列)を同定できた。さらに、このシス・エレメントに結合するRNA結合タンパク質として、FoxおよびESRPを同定した。
この2つの因子がシス配列に結合することにより、選択されやすさに優劣のある2つの相互排他的エクソンの認識を制御して、スイッチを切り替えるように1つのエクソンのみの選択を可能にしていることを見出した。さらに、この2つのエクソンの制御は、進化的に保存されたメカニズムとして、全身性に発現するRNA結合タンパク質と組織特異的に発現するRNA結合タンパク質の組み合わせによりなされていることが分かり、スプライシング制御の暗号を解読する上で重要な発見となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] スプライシング・レポーターにより明らかになった、哺乳類における組織特異的な相互排他的エクソン選択機構(「王手飛車」制御メカニズム)2008

    • 著者名/発表者名
      武内章英、細川元靖、萩原正敏
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフイコ横浜
    • 年月日
      20081209-20081212
  • [学会発表] スプライシング・レポーターシステムを用いた、哺乳類における相互排他的エクソン選択機構の解明2008

    • 著者名/発表者名
      武内章英、細川元靖、萩原正敏
    • 学会等名
      RNAフロンティア・ミーティング2009
    • 発表場所
      湘南国際村IPC生産性国際交流センター
    • 年月日
      20080926-20080928
  • [学会発表] Visualization of Alternative Splicing of Fibroblast Growth Factor Receptor 2 Revealed the Mutually Exclusive Regulatory Mechanism2008

    • 著者名/発表者名
      Akihide TAKEUCHI、 Motoyasu Hosokawa、 Masatoshi Hagiwara
    • 学会等名
      Cold Spring Harbor Laboratory Meeting, Eukaryotic mRNA Processing
    • 発表場所
      Cold Spring Harbor, New York
    • 年月日
      20080818-20080822
  • [学会発表] Fibroblast Growth Factor Receptorをモデルとした、哺乳類における相互排他的エクソン選択機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      武内章英、細川元靖、萩原正敏
    • 学会等名
      第11回RNAミィーティング
    • 発表場所
      新潟市朱鷺メッセ
    • 年月日
      20080727-20080729
  • [備考]

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/mri/mri-end/research_pg2.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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