研究概要 |
本研究では「USP48がimportinによりシナプスから核へ運般されるシグナル分子である」という作業仮説の検証と、importinをキャリアーとするシナプス-核間情報伝達の仕組み、さらにUSP48という脱ユビキチン化酵素のシナプス伝達とその制御(シナプス可塑性)における役割、およびその破綻による病理像の解明を目的とする。 平成19年度の研究は神経細胞におけるUSP48の核移行メカニズムの解析に重点を置いた。その中で、主な成果は以下である。 1。USP48及び神経細胞の部位特異的抗体(MAP2,Tau-1,PSD-95)やDAPIによる核染色などを用いて、初代培養神経細胞の三重免疫染色を行い、神経細胞におけるUSP48の局在を解明した。2。緑色蛍光タンパク質GFPと融合した種々USP48欠失変異体を初代培養の海馬神経細胞に導入し、野生型や変異型USP48の局在を共焦点レーザー顕微鏡を用いてリアルタイムに観察し、核移行ドメインを同定した。3。Cre-LoxPシステムを用いたコンディションナルノックアウトマウスの作製するためのtargeting vectorはすでに作製済みである。
|