研究概要 |
顔認知の連合的側面の神経基盤を調べることを目的に,非対称的対連合(APA)課題遂行中のニホンザルの前部下側頭皮質腹側部(AITv野)からニューロン活動を記録した.APA課題では連合対の片方(抽象図形または顔)が手掛かり刺激として呈示され,サルは報酬を得るために,複数回呈示されるテスト刺激(顔または抽象図形)の中から,連合対のもう片方を同定することが要求される.実験の結果,多数のニューロンが顔と抽象図形の両方に応答し,その大半は特定の連合対に選択的であることが示された.また,AITvのニューロン集団により,顔のアイデンティティだけでなく,学習された顔と抽象図形の対連合が表現されていることが示された.
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