前脳基底核のアセチルコリン性ニューロンへの興奮性シナプス伝達において1)関与するカルシウムチャネルサブタイプの内で、N型の関与は生後発達(生後21-42日齢)に伴って減少し、一方P/Q型チャネルの関与は増加した。2)ドーパミンD1型受容体アゴニストによるシナプス前抑制は、P/Q型チャネル関与は増加に伴って増加した。3)生後発達のどの段階においても、P/Q型チャネルブロッカーの効果が平衡に達した後にはD1型受容体ア4)ドーパミンD1型受容体はアデニル酸シクラーゼ系を活性化するサブタイプある。同系をの活性化剤であるforskolinによるシナプス伝達抑制効果も、D1型受容体アゴニストによる抑制効果同様、生後発達に伴なって増大した。5)生後発達のどの段階においても、forskolinの効果が平衡に達した後にはD1型受容体アゴニストによるシナプス前抑制は遮断された。6)以上の結果から、上記論文で見出したD1型受容体とP/Q型チャネルおよびアデニル酸シクラーゼ系との選択的共役は、生後発達段階で不変と考えられる。本研究はCoupled increase in the inhibition of glutamate release mediated by D1-like dopamine receptors and P/Q-type calcium channels at the basal forebrain synapse of developing rats by Toshihiko Momiyamaとして現在改訂中である。
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