研究課題
H19年度は、ヒトPPAR-γ遺伝子導入ウサギの高発現系統を得るため、マイクロインジェクション法による遺伝子組換えウサギの作製実験を継続して行うともに、実験によって得られたヒトPPAR-γ遺伝子導入ウサギ2系統(P57系統、P97系統)について遺伝子解析および表現型解析のためのコロニー拡大を実施した。残念ながら、得られたファウンダーはいずれも雌であったため、実験に必要な数の遺伝子組換えウサギを効率よく得るために、まずはF1ウサギの雄を得てそれぞれの系統のコロニーを拡大する必要があった。得られた2系統のうちP57系統は、ファウンダーウサギを野生型の雄と交配し5回出産させ、合計18匹の仔ウサギについてPCRによる遺伝子解析を行ったが、残念がら導入遺伝子の伝達が確認できずモザイクであったと判断された。そのため、P57系統については、繁殖によるコロニー拡大を断念した。いっぽう、P97系統は、仔ウサギへの導入遺伝子の伝達が確認され、遺伝子組換えウサギのF1雄ウサギを得ることに成功した。現在、このF1雄ウサギを用いて、実験解析のための遺伝子組換えウサギのF2のコロニー拡大を実施している。すでに、数匹のF2ウサギも得られており、これらはF1同様、導入遺伝子の伝達が確認されている。今後の計画として、実験解析に必要な数のF2ウサギを得るため、さらに繁殖を続けるとともに、必要な数の遺伝子組換えウサギが得られ次第、導入遺伝子の発現解析、表現型の解析等の実験を進めて行く予定である。
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