• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

多自由度電動義手のための表面筋電位信号に基づく複合動作実時間制御の実現

研究課題

研究課題/領域番号 19500377
研究機関筑波大学

研究代表者

田中 和世  筑波大学, 大学院・図書館情報メディア研究科, 教授 (70344207)

キーワードEMG信号 / 機械学習 / サポートベクタマシン / 福祉応用 / 知能ロボティクス
研究概要

本研究では,表面筋電位信号からユーザの意図する動作を実時間で推定しつつ,自然な感覚で多自由度電動義肢やロボット等を操作可能なインタフェースの構築を進めている.この目的のため,本年度は筋電位信号を基にユーザの意図する動作を識別する手法の開発を行った.開発した動作識別手法は以下の通りである.信号計測部ではユーザの前腕より筋電位(EMG信号)を計測し,この信号を基に積分筋電(IEMG信号)を計算する.次に,特徴抽出部ではEMG信号とIEMG信号から特徴ベクトルを抽出する.特徴ベクトルは,IEMG信号とEMG信号のケプストラム係数を基に構成する.学習及び動作識別にはサポートベクターマシン(SVM)を利用する.学習部では,学習データからSVMのハイパーパラメータを求め,識別関数を予め構成する.動作識別部では識別関数を基に特徴ベクトルから動作クラスを識別し,ユーザの意図する動作を決定する.
以上の動作識別手法を用いて,8名の健常者を対象とした手の6動作(手首屈曲,手首伸展,握る,開く,前腕回内,前腕回外)の識別実験を行った.その結果,すべての被験者において90%以上の動作識別率を示した.他の識別器(線形判別分析,k-最近傍法,ニューラルネット)との比較実験の結果,本手法の動作識別率は被験者平均で数%良く,また長時間にわたる動作識別実験においても識別率低下が他の識別器に比べ低く抑えられていた.以上の結果より,筋電位信号を基にユーザの意図する動作を識別する手法として有効であることを確認した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Myoelectric Interface for Robotic Hand Control Using Support Vector Machine2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Yoshikawa, Masahiko Mikawa and Kazuyo Tanaka
    • 雑誌名

      Proc. of 2007 IEEE/RSJ International Conf.on Intelligent Robotics and Systems 1

      ページ: 2723-2728

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hand Pose Estimation Using EMG Signals2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Yoshikawa, Masahiko Mikawa and Kazuyo Tanaka
    • 雑誌名

      Proc. of International Conf. of the IEEE Engine ering in Medicine and Biology Society 1

      ページ: 4830-4833

    • 査読あり
  • [学会発表] 筋電を利用したリアルタイム動作推定2007

    • 著者名/発表者名
      吉川雅博, 三河正彦, 田中和世
    • 学会等名
      義手を語る会 in Mihara
    • 発表場所
      広島県立大学
    • 年月日
      2007-12-07
  • [学会発表] 表情筋および頸部の筋電位信号を利用した日本語母音の識別2007

    • 著者名/発表者名
      吉川雅博、児島宏明、三河正彦、田中和世
    • 学会等名
      福祉工学シンポジウム2007(日本機械学会主催)
    • 発表場所
      産業技術総合研究所
    • 年月日
      2007-10-02

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi