研究概要 |
(1)背景:様々なトレーサが開発されており,臨床に利用されている.PET装置では,それらから放出される放射線を画像化するが,その読影には多くの経験が必要である.そのため,薬剤の代謝を定量的に評価できるアトラスは読影の補助として活用できる.本研究では,アトラスを構築し,その利用方法を開発することを目的とする. (2)アトラス構築方法:正常な分布をもつ画像を収集し,非線形位置合わせ処理を用いて1つの体型に画像を合成する.この処理によって,代謝量の区間推定を行う.男女別にアトラスを構築し,患者の画像を同種の処理によって合わせ,患者の代謝量についての偏差を算出し画像化する. (3)アトラスの利用方法:体の変形によって,同一人体の経時的な変化を画像化できる.これは,抗がん剤治療や治療効果判定の際に特に有用であると考えられる. (4)FDG以外の薬剤への適用:MIBG画像,テクネシウム/ヨードを利用した画像への適用を考案する.
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