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2008 年度 実績報告書

高濃度超速効型インスリンを用いたCLOSED-LOOP皮下注入アルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19500392
研究機関熊本大学

研究代表者

下田 誠也  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (60398203)

キーワード人工膵島 / 皮下注入アルゴリズム / 超速效型インスリン
研究概要

1.アロキサン糖尿病犬の作成
体重9~12kgのビークル犬に対し,0.1mol/l酢酸緩衝溶液にて溶解したアロキサン65mg/kg静脈内投与を行い,投与3日後,空腹時血糖値が400mg/dl以上であることを確認することにより,アロキサン糖尿病犬を作成した.
2.コンパートメントモデルによるインスリン皮下吸収動態の検討
アロキサン糖尿病犬10例に対し、ベッドサイド型人工膵島を用い、実験開始前30分より空腹時血糖値にてグルコースクランプ下において、濃度100U/mlの超速効型インスリンアスパルト0.1U/kgを臍上方約4cmの腹壁に皮下投与した際の血漿インスリンアスパルト動態を求めた.
次にインスリン皮下吸収動態を解析すべく,コンパートメントモデルを作成し,薬物動態・力学的に基づき数値解析を行う.コンパートメントモデルについては,コンパートメントを皮下と血管内とに分け,さらに皮下コンパートメントを注入局所と拡散のコンパートメントに分けた,3-コンパートメントモデルを作成した.
3.高濃度超速効型インスリンを用いたclosed-loop皮下注入アルゴリズムの作成
健常個体における比例・微分動作に基づく血糖値に対する血漿インスリン応答の関係を,2で求めた3-コンパートメントモデルに当てはめ,血糖値に対するインスリン皮下注入率を与える関係式を求めた.次に2で得られた結果を基にモデルにおける各速度定数を算出し,皮下注入パラメータを決定することにより,高濃度超速効型インスリンを用いたclosed-loop皮下注入アルゴリズム(IIR(t)=Kp・G(t)+Kd・dG(t)/dt+Kc,Kp=0.024、Kd=2.73、Kc=-1.529)を作成した.
4.アロキサン糖尿病犬に対する経口ブドウ糖負荷時の血糖制御
アロキサン糖尿病犬に対して,作成したclosed-loop皮下注入アルゴリズムを組み込んだベッドサイド型人工膵島を用い,2g/kg経口ブドウ糖負荷を行った際の血糖応答反応,インスリン注入パターン及び血漿インスリン動態について、closed-loop静脈内注入アルゴリズム作動時と比較検討した結果,静脈内投与時に比し,遜色のない制御が可能であった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] インスリン療法の将来展望2009

    • 著者名/発表者名
      下田誠也
    • 雑誌名

      月刊糖尿病 (In press)

  • [雑誌論文] 人工膵島2008

    • 著者名/発表者名
      下田誠也
    • 雑誌名

      Modern Physician 28

      ページ: 244-246

  • [学会発表] 分かりやすい人工臓器講座「人工膵島とは」2008

    • 著者名/発表者名
      西田健朗
    • 学会等名
      第46回日本人工臓器学会大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20081127-29
  • [図書] 糖尿病ナビゲーター2009

    • 著者名/発表者名
      荒木栄一
    • 出版者
      メディカルレビュー社(In press)

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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