研究課題/領域番号 |
19500400
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研究機関 | 豊田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小関 修 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (50280392)
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研究分担者 |
大野 亙 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 准教授 (60321444)
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キーワード | まばたきセンサ / メガネ装着型 / 外乱光 / 変復調 / 居眠り / 意識低下 / 眠気度 / 相関 |
研究概要 |
赤外光送受光方式のメガネ装着型まばたきセンサを開発した。投光素子には、中心波長950nmの赤外発光ダイオードを、受光素子には中心波長1000nmの赤外フォトダィオードを用いた。外乱光の影響を軽減するために、投射する赤外光を200Hzでパルス変調し、受光素子出力を同じ周波数で同期検波して復調した。外乱光として太陽光(間接光)および蛍光灯の光が入射する環境下(照度:514〜928lx)で、まばたき検出実験を行った。メガネを装着した顔を正面から側面に回転させることで、外乱光の入射量を変化させた。この環境下で、変調をかけない場合には検出できなかったまばたき信号が、安定に検出できることを確認した。 開発したセンサを用い、居眠り実験を行った。居眠りを誘発させるための作業は、別途開発したドライビングシミュレータによる運転作業とした。この実験において、開発じたセンサによりまばたきを測定し、同時に被験者の表情をビデオカメラで撮影した。まばたき信号は、被験者が正面を向いている場合には安定に検出できた。しかし、被験者が眠気を催して下方を向くと信号の振幅が大幅に減少し、まばたきが正しく取れない場合あるという問題点が明らかになった。 一般に、まばたきには、閉眼0.3秒以下の瞬間的なまばたき(以下、瞬時まばたき)とそれよりも長く閉眼する長いまばだきがある。そこで、本研究では、従来から提案されている、(1)瞬時まばたき回数、(2)長いまばたき累積時間に加え、(3)平均まばたき時間(一定時間内に生じた全まばたきについての平均閉眼時間)を新しく定義し、特徴量候補とした。表情の目視視察により、被験者の眠気(意識低下)の度合いを4段階で評価し、それとまばたき特徴量との関係を調べた。被験者は3名とした。その結果、(3)の平均まばたき時間が、眠気度と最も相関が強いことが明らかになった。
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