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2008 年度 実績報告書

ステレオコンプレックス化ポリ乳酸を用いた再生足場材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19500404
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

辻 秀人  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (60227395)

キーワードポリ乳酸 / ステレオコンプレックス / ポリラクチド / 再生足場材料 / 生分解性高分子 / 再生医療 / 医用材料 / 生分解性ポリエステル
研究概要

平成20年度においては、(1)種々分子量のポリ(L-乳酸)(PLLA)とポリ(D-乳酸)(PDLA)を合成し、これらから異なるブレンド比でブレンドを作製し、結晶化温度・時間で結晶化した際のステレオコンプレックス(SC)形成に関する検討を行うとともに、(2)置換型ポリ乳酸の光学異性体ブレンドにおけるSC形成に関する検討を行い、さらには、(3)反復溶媒キャスティンング法におけるSC形成に関する検討を継続して行った。(1)では、一方のポリ乳酸(PLA)の分子量がある臨界値以下であり、ブレンド比PLLA:PDLAが50:50付近であれば、容易にSCが形成されることが判明した。また、これらのブレンドのメルト状態からのSC形成の結晶化温度・時間依存性およびSC結晶化挙動に関する詳細な検討を行った。(2)では、フェニル基などのかさ高い置換基がPLAに導入されることにより結晶性が低下するため、SC形成にまでは至らないが、置換型PLAと未置換型PLAのブレンドであっても、R体とS体間の相互作用は、R体どうしあるいはS体どうしよりも強いことが判明した。このことは、新規光学異性体ブレンド材料の設計に有用な知見である。(3)では、溶媒キャスティングプロセスの反復回数の拡大を行い、SC形成について検討した。その結果、ベンゼンとクロロホルムを溶媒に用いた場合、3回行うと形成されるSC量は飽和したが、ジクロロメタンとジオキサンでは、上昇傾向を示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Stereoselective Interaction between Isotactic and Optically Active Poly (lactic acid) and Phenyl-Substituted Poly(lactic acid)2008

    • 著者名/発表者名
      Hideto Tsuji, Hiroshi Matsuoka
    • 雑誌名

      Macromolecular Rapid Communications 29

      ページ: 1372-1377

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis, physical properties, and crystallization of optically active poly(L-phenyllactic acid) and poly(L-phenyl lactic acid-co-L-lactic acid)2008

    • 著者名/発表者名
      Hideto Tsuji, Hiroshi Matsuoka, Shinichi Itsuno
    • 雑誌名

      Journal of Applied Polymer Science 110

      ページ: 3954-3962

    • 査読あり
  • [学会発表] 光学活性ポリ(フェニル乳酸)とポリ(フェニル乳酸-乳酸)の合成・特性および光学活性ポリ乳酸との立体特異的相互作用2008

    • 著者名/発表者名
      辻秀人, 松岡浩史, 伊津野真一
    • 学会等名
      高分子学会討論会
    • 発表場所
      大阪市立大学(大阪市)
    • 年月日
      2008-09-24
  • [学会発表] 反復キャスト法による高分子量ポリ乳酸のステレオコンプレックス形成の促進2008

    • 著者名/発表者名
      山本聡美, 辻秀人
    • 学会等名
      高分子学会年次大会
    • 発表場所
      京都国際会館(京都市)
    • 年月日
      2008-05-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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