研究課題
基盤研究(C)
小児の重症熱傷の治療後に生じる瘢痕(引きつり)は成長に伴い機能障害を引き起こす。また、小児の巨大色素性母斑(真皮組織中の色素沈着)は社会への順応において精神的な障害を引き起こす。そこで、これらの皮膚疾患に対する新しい治療法を可能にする新規の自家培養真皮の研究開発を行った。研究期間に行った研究項目は下記のとおりである。1)自家培養真皮の冷凍保存条件を詳細に検討し、凍結保存・解凍操作に耐えうる最適なマトリックスを開発した。2)凍結保存・解凍後の自家培養真皮中の線維芽細胞の生存率および産生される種々の細胞成長因子を測定した。解凍後も血管新生に重要な血管内皮成長因子(VEGF)、肝細胞成長因子(HGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)の産生能力が保持されることを明らかにした。3)自家培養真皮の臨床応用において、自家培養真皮を適用した上に保護材として上皮成長因子(EGF)含有ヒアルロン酸スポンジを開発した。培養系の実験で、EGFが培養真皮中の線維芽細胞に作用して、VEGFとHGFの産生量を顕著に高めることを明らかにした。自家培養真皮とEGF含有ヒアルロン酸スポンジの併用により、線維芽細胞の能力を最大限に発揮できる治療法の可能性が確認できた。
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