1、超音波とマイクロバブルを併用した遺伝子導入を用いて脊髄神経へ遺伝子導入が可能であるか検討した。結果的にある程度安全でしかも効率よく脊髄周辺の神経に遺伝子導入できる条件が確定した。 2、次にどの程度遺伝子発現が続いているか検討するためにGFP遺伝子を超音波とマイクロバブルを用いて遺伝子導入した。詳細な検討の結果少なくとも2日までは組織に十分な遺伝子発現が確認することができた。1週間時点では非常に弱くなっているものの遺伝子の発現が確認された。 3、脊髄のどの細胞に導入されているか検討したところ、脊髄細胞自体ではなく脊髄周辺の細胞に導入されていることが判明した。 4、同様の実験を脊髄損傷させてあラットで行い、同様の条件で同様に遺伝子導入されていることを確認した。 5、最後に神経保護因子でありかつ血管新生作用のあるHGF遺伝子を超音波とマイクロバブルを用いて脊髄損傷モデルに遺伝子導入したところ、脊髄麻痺による神経障害が著明に改善した。
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