研究課題
H21年度は以下のテーマに沿って研究を推進し、下記のような成果が得られた。(1) MRIナビゲーションシステムの開発(穿刺針とMR画像とのレジストレーション)及びMRIと超音波画像の統合H19-20年度に行ったMRIと超音波画像を統合したナビゲーションシステムについての補完を行い、MR画像を表示する際のタイムラグや、画像統合の際の位置計算に要する時間も臨床上問題ない程度に短縮した。(2) MRIによる、RF/PEIT治療後の効果判定プロトコールの確立H19-20年度に確立した、RF/PEIT治療直後にMRIを撮像し、治療効果判定を行うというプロトコールの検証を行った。実地臨床に応用しても特に問題は見られず、順調に症例を積み重ねることができた。(3) 動物実験と臨床応用での有用性検証肝癌患者への臨床応用は、九州大学の倫理委員会での承認を得た臨床研究として、患者さんのインフォームドコンセントも確認した上で、九大病院第三内科・第二外科の医師が中心となって行った。臨床応用は以下のように行われた。a) 通常の超音波ガイド下の治療をOpen MRI治療室で行い、治療機器、モニター類の動作を確認するという作業は問題なく、クリアされた。b) 通常の超音波ガイド下の治療を行い、治療効果の判定についてのみ、MRIにて行う、という作業も問題なくクリアされた。即ち、治療開始直前にMRを撮像し、超音波ガイド下の治療直後にもMRを撮像して治療評価を行った。従来から行っている、CTによる効果確認も通常通り行った。c) 通常の超音波ガイド下の治療を行う際に、超音波画像に加えて、MRによるナビゲーション画像を提示して、穿刺の際の参考とする。MR撮像に関してはステップb)と同様に行う。上記ステップも現時点では特に問題なく行われている。特に合併症も認めていない。
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Surgical Endoscopy 23
ページ: 1048-1053
IEEE Transactions on Biomedical Engineering 56
ページ: 426-432