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2008 年度 実績報告書

音響化学療法と抗体療法を組み合わせた新しい癌治療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500430
研究機関福岡大学

研究代表者

黒木 求  福岡大学, 医学部, 教授 (10131822)

キーワード音響化学療法 / 超音波感受性剤 / 超音波 / 癌細胞 / CEA / IgA抗体
研究概要

1.音響化学療法による抗腫瘍免疫応答惹起作用の検討:in vitroで超音波感受性剤の共存下に、ヒト胃癌細胞に超音波を照射し、免疫応答の惹起に重要なHSP70の発現レベルの増加を比較することを目的とした。当初超音波感受性剤としてDCPH-P-Na(I)を使用したが、水溶性に問題があるためか、超音波共存下での安定した細胞傷害活性が見られなかった。そこで新しい水溶性ポルフィリン誘導体DEG-Mn-DP-H(以下DEG)について超音波および光感受性と抗腫瘍効果を検討した。ヒト胃癌細胞株を標的として調べた結果、DEGは光照射によってはまったく細胞傷害性を示さないことがわかった。次にDEG存在下に超音波照射を行うと、用量依存的にATX-70よりも強力な細胞傷害性を示した。この細胞傷害活性は一重項酸素のスカベンジャーであるヒスチジン共存下やN-アセチルシステイン共存下では抑制されることから、超音波により励起されたDEGがヒドロキシラジカルを発生して細胞傷害性を発揮することが示唆された。これらの結果からDEGはATX-70やDCPH-Pよりも優れた超音波感受性剤であり、本研究に有用であることが示され、以後の実験に使用する予定である。
2.マウスの抗CEA rIgA組換えタンパク産生:マウスの抗CEA rIgA組換えタンパク産生のためマウス脾細胞よりIgA定常部遺伝子のクローニングを試みたが、これまで成功せず、前年度ヒトで行った抗CEA rIgA抗体と音響化学療法との併用効果の検討をマウスで行うことは今後の課題として残された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Recorabinant human monoclonal IgA antibody against CEA to recruit neutrophils to CEA -expressing cells.2008

    • 著者名/発表者名
      Jun Zhao
    • 雑誌名

      Oncology Research 17

      ページ: 217-222

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ヒト抗CEA抗体の5-FUまたはCDDPとの併用による抗腫瘍効果2008

    • 著者名/発表者名
      芝口浩智
    • 雑誌名

      日本分子腫瘍マーカー研究会誌 24

      ページ: 83-84

  • [学会発表] Combination therapy of gastric cancer using a human antibody to CEA and anticancer drugs.2008

    • 著者名/発表者名
      Hirotomo Hibaguchi
    • 学会等名
      第67回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-10-28
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.fukuoka-u.ac.jp/biocheml/index-j.htm

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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