研究概要 |
〔目的〕本研究プロジェクトの目的は, 脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy : SMA)I型児が, 将来, 意志伝達装置や環境制御装置を使用できるように, また, 装具などを用いて手が使用できるように, 系統的なスイッチ活動を遠隔的に支援し効果を明らかにすることである. 平成20年度の目的は1. アンケート調査の集計・公表および遠隔支援参加者募集, 及び2. 全国のSMAI型児とその家族に対する遠隔支援の実施である. 〔方法と結果〕回収されたアンケートは48通(回答時期平成20年1月から4月, 回答者はSMAI型児の母親43名, 父親5名)であった. アンケート集計結果から, 回答者の半数近くで指の動きが全くみられないこと, 専門家によるスイッチ活動の支援が不足していること, などが明らかになった. 集計結果は, アンケート協力依頼した家族会のSMAI型会員全員に郵送し, 本プロジェクトホームページ(http://www.ot-hokudai.info/)及び第13回日本小児神経学会北海道地方会(札幌)にて公表した. また, 平成21年6月に開催される第43回日本作業療法学会(郡山)でも発表予定である. 遠隔支援については, 会員に対するアンケート結果郵送時に同封した手紙にて参加協力を呼びかけた. 遠隔支援の参加希望者は6人であった. 現在, 参加者全員に対し, スイッチやパソコン等を用いた遠隔支援を実施している段階である.
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