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2007 年度 実績報告書

時間特性を考慮した人工網膜のための最適刺激の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500445
研究機関大阪大学

研究代表者

三好 智満  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70314309)

研究分担者 澤井 元  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (20202103)
キーワード人工感覚器 / 医工学 / リハビリテーション / 人工視覚 / 外側膝状体 / 電気刺激 / 網膜 / スパイク活動
研究概要

本年度は、人工視覚の網膜刺激法の1つである脈絡膜上-経網膜刺激(STS)方式の時間特性の評価の初めとして、外側膝状体の中継細胞の単一ユニット記録を行い、STS刺激の頻回刺激による反応の追従性を調べた。刺激には強膜側に設置した直径100umのPt電極から硝子体電極の間に幅200usecで内向きの単相矩形波電流を用いた。その結果、例えばある細胞の例では、閾値程度の電流強度(150uA,30nC)の場合、5Hzの刺激では、誘発されるスパイク応答は刺激に必ず応答していたが、刺激頻度を上げるとスパイクが出現しないことが増え、20Hzまで頻度を上げると、刺激に応答しなくなった。しかし電流強度を閾程度の2倍(300uA,60nC)に上げたところ、20Hzの電気刺激でも毎回スパイク応答が出現した。これよりさらに刺激頻度を上げたところ、50Hzでは100Hzで2割程度の刺激に対してしかスパイク応答は出現しなかった。電気刺激によって有効な感覚入力を得るためには、刺激は1発ではなく複数発を与える必要があることがこれまでにわかっているが、刺激電流の最適化のためには、閾値以上の刺激を与える必要があることがわかった。また、これまでの外側膝状体からの単一ニューロン記録に加えて、ネコ大脳皮質野からの集合電位のマッピングによる、脈絡膜上-経網膜刺激の空間的な興奮の分布の記録を行った。潜時8-10msecに生じる陰性波の大きさを大脳皮質上の距離に対してプロットして、その曲線の半値幅である皮質上の距離を調べると、1mm以下に収まっていることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cilostazol promotes survival of axotomized retinal ganglion cells in adult rats.2008

    • 著者名/発表者名
      Kashimoto, Kurimoto, Miyoshi, Okamoto, Tagami, Oono, Ito, Mimura
    • 雑誌名

      Neuroscience Letters (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Optical imaging to evaluate retinal activation by electrical current using suptachoroidal-transretinal stimulation.2007

    • 著者名/発表者名
      Okawa, Fujikado, Miyoshi, Sawai, Kusaka, Mihashi, Hirohara, Tano
    • 雑誌名

      Invest Ophthalmol Vis Sci 48

      ページ: 4777-4784

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Transcorneal electrical stimulation promotes the survival of photoreceptors and preserves retinal function in royal college surgeons rats.2007

    • 著者名/発表者名
      Morimoto, Fujikado Choi, Kanda Miyoshi, Fukuda, Tano
    • 雑誌名

      Invest Ophthalmol Vis Sci 48

      ページ: 4725-4732

    • 査読あり
  • [学会発表] 脈絡膜上-経網膜刺激による網膜内因性信号の変化2007

    • 著者名/発表者名
      Miyoshi, et. al.
    • 学会等名
      視覚科学フォーラム第11回研究会
    • 発表場所
      岡崎
    • 年月日
      2007-10-04

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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