研究課題/領域番号 |
19500464
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
久寳 真一 関西医科大学, 医学部, 准教授 (60195394)
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研究分担者 |
松崎 竜一 関西医科大学, 医学部, 助教 (70239002)
中尾 和子 関西医科大学, 医学部, 助教 (60351540)
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キーワード | 小脳 / BDNF / 可塑性 / 運動失調 / TrkB |
研究概要 |
小脳半側切除したマウスをモデル動物として用い、一部、小脳半側切除したラットも使用した。小脳半側切除マウスでは、運動機能変化と大脳皮質運動野における分子変化を探索した。小脳半側切除により、マウスでは破壊と同側の上肢および下肢に著名な運動失調が生じることが、グリッド検査により判明した。ロタロッド検査ではロッドの上に乗っている時間が著明に減少した。この運動失調は小脳半側切除後1週間でかなり回復してくることが観察された。小脳半側切除ラットでは、グリッド検査において下肢の失調が著明に認められたが、上肢の失調はあまり目立たなかった。また、ステップテストなどパーキンソン病モデルラットの運動機能評価に用いる検査も行ったが、ラットの小脳破壊後の変化は明瞭ではなかった。小脳半側切除後に切除と反対側の運動野における脳由来神経栄養因子(BDNF)の遺伝子発現の増加とBDNFの受容体であるTrkBの遺伝子発現上昇を前年度の成果として観察していたので、それらの発現上昇が運動機能回復へ結びついているのかどうか調べた。慢性薬物投与用のガイドチューブを設置し、TrkB抗体やチロシンキナーゼ阻害剤のK252aを、薬物投与用カニューレを用いて大脳皮質運動野に投与した。運動機能回復の遅れが見られるケースもあったので、運動野におけるBDNFやTrkBの発現が運動機能回復に寄与している可能性が示唆された。しかし、薬物投与部位を形態学的に検索したところ、薬物注入部位が運動野に限局していないものもあった。薬物の注入が、運動野に限局かつ持続的にできるように改良中である。
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