研究課題/領域番号 |
19500466
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
青柳 陽一郎 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30286661)
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研究分担者 |
山本 敏泰 岡山理科大学, 工学部, 教授 (20412158)
椿原 彰夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10138117)
目谷 浩通 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30330583)
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キーワード | 摂食・嚥下障害 / A型ボツリヌス毒素 / 治療的電気刺激 / 輪状咽頭筋 |
研究概要 |
平成19年度に引き続き、嚥下訓練を3ヶ月以上行っても改善に乏しい輪状咽頭筋弛緩不全患者に対して、A型ボツリヌス毒素を注入し食道流入を改善する方法を試みた。輪状咽頭筋弛緩不全の判定は、嚥下造影検査(VF)、輪状咽頭筋針筋電図検査、輪状咽頭筋ブロック(1%リドカインを使用)を用いた。これまでに計20名の嚥下障害患者に対して輪状咽頭筋ブロックを行った。VFにて20名中12名において輪状咽頭筋ブロックで食道入口部の開大が得られ通過障害が改善したため、同部位にA型ボツリヌス毒素を注入した。ボツリヌス毒素注入を行った12名はいずれも注入前は胃瘻もしくは経管栄養にて栄養摂取されていたが、8名で全量経口摂取が可能になった。他の4名においても部分的な経口摂取が可能になった。ボツリヌス毒素注入前後および経過観察期間において副作用は認めなかった。ボツリヌス毒素療法を行った12名のうち、3名で輪状咽頭筋弛緩不全が再発したため、再度、ボツリヌス毒素注入を行う必要があった。ボツリヌス毒素注入療法は、輪状咽頭筋弛緩不全患者に対して有力な治療法であるが、注意深く経過観察する必要があることが示唆された。 また嚥下障害患者2名に対して、喉頭挙上の改善を目的とした治療的電気刺激に関する初期的検討を行った。電気刺激装置(8chFESII)を用い、両側舌骨周囲筋腹上の皮膚表面に刺激電極を貼付して1日15分2週間の電気刺激を行った。結果は、2名ともVFでの嚥下動態の改善はみられたものの、嚥下圧、表面筋電図における評価では変化がなかった。今後、症例を重ねて検討する必要がある。
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