研究概要 |
1.詳細事例調査研究 (1)視覚障害学生支援状況,問題点,ニーズの把握:支援者のメーリングリストや,学会,研修会,委員会,個別相談への対応の場を利用して,約10大学の支援コーディネータ等とコンタクトし,支援の実態とニーズを調査した.生の声を反映した貴重な事例データが収集できた. (2)情報収集のための情報交換会開催:各大学の支援担当者が,問題点等を討議するワークショップを開催した.参加者は10名で,少人数の利点を活かした突っ込んだディスカッションにより,個々の大学の問題点などを浮き彫りにすることができた. (3)情報収集のためのネットワーク構築:一昨年度立ち上げたメーリングリスト(VISS-Net)には,92名(58校)のメンバーを得ている.やり取りのなかから,日常の課題,問題解決の事例が収集できた. 2.視覚障害補償機器類の評価・比較研究 (1)評価・比較:一般大学に学ぶ視覚障害学生の修学環境改善に必要な補償機器類のニーズを,実際に使ってもらって確認するために,本学で所有する機器を貸出した.今年度は2大学に携帯型拡大読書器3種類,ルーペと単眼鏡を貸し出し,意見収集を行なった. (2)技術・研究動向調査:国内外の学会に参加し,視覚障害学生支援に役立つ技術,機器の最新動向を調査した. 3.調査研究のまとめ 基礎的な事例研究とそれに基づく支援方法の研究の報告としてまとめ,視覚障害のある学生の支援のあり方,支援システムにあるべき機能,今後の課題等を提案する.
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