長時間着座時の腰痛を緩和するために我々が開発してきた持続受動運動(CPM)装置は椅子の背もたれと座面に可動式エアバッグを設置したものである。一方の縮小時に他方が拡大する連動逆位相型と同時収縮する連動同位相型とがあるが、いずれも健常者では腰痛予防効果は従来型のCPMと比較して、腰痛予防効果は優れている。今回の検証で逆位相型は腰椎・骨盤の動きが大きく同位相型は重心の移動が大きい特徴を有し、両者の腰痛予防機序が異なることが明らかとなった。しかし深部静脈血栓の予防効果や腰痛患者に対する腰痛予防効果は限定的であり、さらなる動作様式の工夫が必要である。
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