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2008 年度 実績報告書

四肢による協調運動の文脈依存性とその仕組みの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19500492
研究機関千葉大学

研究代表者

小宮山 伴与志  千葉大学, 教育学部, 教授 (70215408)

キーワード四肢協調運動 / 文脈依存性 / パターン発振器 / 随意運動
研究概要

ヒトにおける歩行運動は左右および上下肢によるパターン化され、かつ自立性を備えたリズム運動であり、そのリズムは脊髄に存在するパターン発信器(CPG)によって半自動制御的に形成されることが明らかにされている。興味深いことに、ヒトは歩きながら上肢を用いて作業することも可能であることから、CPGと同様の神経機構がヒトにおいても機能していると考えられる。しかし、現時点でヒトにおいて上肢と下肢のCPG間の相互作用については不明な点が多く残されている。そこで、本研究では、ヒトにおけるCPGの機能を実験的に調べる手段の一つである上・下肢ペダリング運動を用い、その遂行状況や文脈に依存して上肢と下肢の協調関係にどのような変化が生じるのかを明らかにしようとした。
平成20年度の研究では、上・下肢ペグリング運動の速度定常性に対する運動文脈の影響について検討を加えた。特に、上肢と下肢の運動をする開始順序がペダリング速度の定常性に及ぼす影響について調べた。その結果、下肢ペダリングを上肢ペダリングに先行させた場合に限り、下肢のペグリング速度が有意に変化することが明らかになった。これらの知見は、上下肢同時ペダリング運動中の上下肢の協調を制御する神経機構間の連結は、運動を開始する肢の順番という運動の文脈に応じて柔軟に変化することを示唆する。さらに、これらの知見は、上肢と下肢の律動運動を制御する脊髄システムは相互干渉することを示唆する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Phase-dependent modulation of cutaneous reflexes in tibialis anterior muscle during passive stepping.2008

    • 著者名/発表者名
      Nakajima T, Kamibayashi K, Takahashi M, Kimiyama T, Nakazawa K
    • 雑誌名

      Neurological Research 30

      ページ: 46-51

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Load-related modulation of cutaneous reflexes in tibialis anterior muscle during passive walking in humans.2008

    • 著者名/発表者名
      Nakajima T, Kamibayashi K, Takahashi M, Kimiyama T, Nakazawa K
    • 雑誌名

      European Journal of Neuroscience 27

      ページ: 1566-1576

    • 査読あり
  • [学会発表] 上・下ペダリングによる上肢皮膚反射の位相依存性変化について2008

    • 著者名/発表者名
      笹田, 田添, 中島, 小宮山
    • 学会等名
      第16回日本運動生理学会大会
    • 発表場所
      奈良市
    • 年月日
      2008-08-02

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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