研究課題/領域番号 |
19500497
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研究機関 | 札幌国際大学 |
研究代表者 |
国田 賢治 札幌国際大学, スポーツ人間学部, 教授 (20316003)
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研究分担者 |
藤原 勝夫 金沢大学, 医薬保健研究域・医学系, 教授 (60190089)
渡辺 一志 大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 教授 (50167160)
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キーワード | 姿勢 / 脳 / 覚醒 / 瞬目 / 視覚情報処理 |
研究概要 |
本年度は、自発性瞬目及び随意性瞬目の頚部前屈姿勢保持による影響について検討を行い、瞬目に関与する機構への頚部前屈姿勢保持による影響について検討を行った。被験者は、いずれかのスポーツクラブに4年以上在籍した大学生12名からなる。安静頚部姿勢と頚部前屈姿勢にて、自発性瞬泪が生じる安静課題、随意瞬目課題および眼球運動反応課題を行った。水平眼球運動および瞬目に伴う垂直眼球運動は、電気眼球図法を用いて記録した。水平眼球運動では左右の外眼角部に表面電極を、垂直眼球運動では右眼の眉毛上部と眼窩下部に表面電極を置き、さらに前頭部中央にアース電極を置いた。瞬目に伴う脳電位を記録するため、国際10-20法で定められたFz、Cz,Pzから脳波を記録した。眼球運動反応時間は、頚部前屈保持姿勢の方が安静頚部姿勢よりも有意に短かった。この結果は、頚部前屈保持に伴い脳の賦活作用が生じるとのこれまでの我々の知見を支持するものとなった。自発性瞬目数は、頚部前屈姿勢の方が安静頚部姿勢よりも有意に少なかった。これは、頚部前屈保持に伴い、自発性瞬目が生じる神経機能に抑制が生じることが推察された。運動関連脳電位は、自発性瞬目時では認められず、随意瞬目時のみ認められた。さらに、頚部前屈保持に伴い、この関連脳電位のNS'成分の立ち上がり時間は遅延し、その成分の振幅が低くなった。これは、運動と関連した実行に関わる役割が頚部前屈保持によって小さくなることが推察された。
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