研究概要 |
平成19年度、本研究では、福島県内の小学校体育授業で実施されている10分間の「運動身体づくりプログラム」が、小学生の体力向上等にどのように影響を与えているかについて調査を行った。 1,小学校教員1036名、小学5,6年生883名に対するアンケート調査 (1)教員へのアンケート調査 「いろいろな動きが出来るようになった」「体力・運動能力が向上した」など95%の教員が児童の取組に変化が見られたと回答した。また、「毎時間一定の運動量を確保できるようになった」「準備運動や授業の導入段階が充実した」など97%の教員がプログラム導入によって自分の体育授業の取り組みに良い変化があったと回答した。 (2)児童へのアンケート調査結果から プログラムに取り組む以前より運動が上手になったか尋ねた設問に対し、「できるようになった」25%、「少しできるようになった」50%と肯定的回答が多数を占めた。また、どんな力がついたと思うかという設問に対し、「長い時間動き続けても疲れなくなった」「足が速くなった」などの回答が多かった。 これらのアンケート結果から、「運動身体づくりプログラム」には児童、教員ともに効果を感じていることが明らかとなった。しかしその一方で、導入の仕方や実施形態について課題があることも判明した。 2,小学校への訪問調査から プログラムの実施状況観察および指導教員へのインタビューにより、学校や指導教員によって実施内容や形態、運動量に差があることが明らかとなった。このことを受けて、今後より効果的な展開をするために改善策を探っていく必要がある。 このような研究の成果を踏まえ、20年度はさらに詳細な分析を行い、論文としてまとめる予定である。
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