研究概要 |
本研究は戦時下日本における学校体育を歴史的に研究したものである。 本年度の研究計画は、昨年度に収集した雑誌資料『日本教育』に基づき、検討、考察することである。 研究の結果は以下のようにまとめられる。 1, 国民学校体錬科開始直後から実践上の問題が山積し、その最たるものが時間数増加に見合うだけの施設、設備が十分に確保されていなかったことである。さらにまた、時間数の増加は児童の身体的疲労をもたらしたことが判明した。 2, 軍部の強い意向が学校体育の制度や実践に反映され、特に教練の時間数増加が見られ、それに伴い学校現場では校長をリーダーとする強い実施体制が組まれていったことが判明した。 3, 戦時下体育実践の特徴として、新たに航空体育の実践を明らかにすることができた。
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