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2008 年度 実績報告書

身体性・スポーツ文化の本質特性〜北米ネイティブの物語を参照系として〜

研究課題

研究課題/領域番号 19500511
研究機関津田塾大学

研究代表者

山口 順子  津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70055325)

キーワードノースキャロライナ / チェロキー / 北米ネイティブ / アメリカ史 / パフォーマンス文化 / スポーツ哲学 / イデオロギー / 博物館
研究概要

平成20年度は、前年度の継続研究として、アメリカ東部ノースカロライナ州とテネシー州にまたがるアパラチア山脈(グレートスモーキーマウンテン)縦谷のチェロキー・インディアン保留地において、当該民族の野外パフォーマンス(歌、踊り、語り)をはじめ、球技神話に語られるスポーツ(スティックボール)にみられる象徴性の実際を調査するとともに、観光産業(カジノ)、ネイティブ自身が運営するミュージアム、図書館などでインタビューを行った。今年度は、チェロキー族の身体パフォーマンスに語り継がれる物語を、文化的(自己)表現・アイデンティティの強化として理解し、過酷な歴史を経験したチェロキー族の上演行為の中に、民族のイデオロギー生成の契機、個人・集合意識の変容、自立への方途を見いだした。
一般に、パフォーマンス概念は多様であるが、それは身体があらゆるものと関わっているであり、身体的活動がもつ本質特性を整理する意味がいっそう明らかになった。そこで、遊びから儀礼までの連続体における多様なパフォーマンス行為が「パフォーマンスとしてのミュージアム(美術館・博物館・劇場)」の構築を果たし、その運営をネイティブ自身が担うようになった時、部族の自立の過程を見ると結論づけた。チェロキー族のパフォーマンス行為は、アメリカ史の物語なしには語れないことが改めて明らかにされ、世界と対峙・融合しながら生活する生態系・環境の守り手としての身体性を越えて、より明確な共同体意識に貫かれたスポーツ行為、パフォーマンス文化の本質特性が抽出された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 国際ウェルネスと癒しのパフォーマンス〜ネイティブ・アラスカンを事例として〜2008

    • 著者名/発表者名
      山口 順子
    • 雑誌名

      H15年-H19年度私立大学学術研究高度化推進事業オープン・リサーチ・センター研究成果報告書 無

      ページ: 159-170

  • [雑誌論文] AN ALTERNATIVE VIRTUAL REALITY AS RELATED TO THE NATURE OF THE SPORTING BODY.2008

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi, Junko
    • 雑誌名

      H15年-H19年度私立大学学術研究高度化推進事業オープン・リサーチ・センター研究成果報告書 無

      ページ: 171-177

  • [雑誌論文] Cultural Sharing of Performing Bodies with Body-Mind Languages in Japanese2008

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi, Junko
    • 雑誌名

      2008 Annual Conference of the International Association for the Philosophy of Sport オンラインプログラム

  • [学会発表] 北米東部チェロキー族におけるパフォーマンスと自立の過程2009

    • 著者名/発表者名
      山口 順子
    • 学会等名
      日本スポーツ人類学会
    • 発表場所
      早稲田大学総合学術センター国際会議場
    • 年月日
      2009-03-31
  • [図書] 時代を拓く女性リーダー : 行政・大学・企業・団体の人材育成支援(分担 ; 自立した女性の育成をめざす-津田塾大学)2008

    • 著者名/発表者名
      山口 順子(分担執筆)
    • 総ページ数
      135-147
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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