研究概要 |
徳川将軍家を頂点とする近世武家社会において、軍事政権の為政者がどのような武芸実践を行い、その結果どのような武芸思想を生み出し、それが政治に反映され、社会に発信され影響を与えていったのかを明らかにしていくために、時代を代表する為政者をピックアップし、その人物の残した武芸関係史料や行状の記された史料にあたり、解読分析を行う。平成19,20,21年度は、主に徳川幕府中興の祖徳川吉宗、松平定信、真田幸貫に関する史料の調査、蒐集、解読、分析などを行い、考察を進め、21年度からは『徳川實紀』にあたり、徳川吉宗までの徳川宗家の将軍の事蹟から武芸実践、政策について研究を進める。平成22年度は、徳川15代の将軍の武芸実践や政策とともに、時の権力者の武芸実践や打ち出した政策なども併せて調査研究を進め、近世武家社会が為政者の武芸実践、武芸嗜好、武芸観、武芸思想によってどのように影響をうけ、社会を形成してきたのか明らかにする一助とする。
|