研究課題/領域番号 |
19500518
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研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
口野 隆史 京都橘大学, 文学部, 教授 (60192027)
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研究分担者 |
中島 憲子 中村学園大学, 人間発達学部, 講師 (00301721)
海野 勇三 山口大学, 教育学部, 教授 (30151955)
山田 朋子 中村学園大学, 人間発達学部, 講師 (50524328)
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キーワード | 昔の遊び(鬼ごっこ等) / 運動能力 / 運動と言葉 / からだの認識 / 幼児・子ども / 運動経験 / 絵を用いた調査 |
研究概要 |
鬼ごっこ等の昔の遊びをよく行っている保育園・幼稚園とあまり行っていない園との比較を試みたいと考えてきた。しかし、実際には鬼ごっこ等を行っていない園を探すことはかなり難しい。本研究では、鬼ごっこ等を行いやすい園庭の広い保育園と、逆に鬼ごっこ等が行いにくい狭い園庭の保育園の幼児らに同じ調査を行い、その結果を比較した。 調査は2つの方法を用いた。1つは、絵を用いた調査を行った。例えば、「(子どもが)うまく走っている絵」と「あまりうまく走っていない絵」を幼児に見せ、「2つの絵(動き)のどちらがうまく走っていると思うか?」という"2択の質問"を行った。"絵を用いた調査"は「走る」の他、「投げる」「蹴る」等の10種類の動作の絵を"質問"に用いた。さらに同じ10種類の動作で、上記の2つの絵に1つの絵を加え"3択の質問"をつくり「3つの絵のうちで、どれが一番うまく○○していると思う?」という問いをした。幼児らは、1人20題の問いに答えた。結果は、広い園庭の保育園の年長児(22名)、年中児(28名)の正答率がそれぞれ、70%と64.5%。狭い園庭の保育園の年長児(23名)、年中児(20名)の正答率がそれぞれ、71%と56%。年長児はほぼ同じ正答率であったが、年中児は広い園庭の保育園の幼児の方がやや正答率が高かった。2つめの調査は、上記の両方の保育園の年長児に対し、面接(インタビュー)調査を行った。面接の内容は、(1)「鬼ごっこは好きか?どんな鬼ごっこが好きか?」、(2)「自分が鬼の時どうやって逃げている子を捕まえるか、逆に自分が逃げる時はどうやって逃げるのか」、(3)「(上記の)絵を用いた調査で、"2択の質問"10問について、なぜそれを選んだのかその理由を聞いた」。例えば、(1)の質問では、狭い園庭の保育園の幼児らは、狭い空間でアスレチックを用いて行う「高鬼をよくする」という回答が多かった。(2)の質問では、広い園庭の保育園の子どもからは、空間を広く使う「先回り」や「挟みうち」等のような回答が数名あった。
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