研究課題/領域番号 |
19500527
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
松田 恵示 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (70239028)
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研究分担者 |
加賀 勝 岡山大学, 教育学部, 教授 (40185707)
山本 俊彦 三重大学, 教育学部, 教授 (80210540)
田中 聡 香川大学, 教育学部, 准教授 (90516527)
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キーワード | 体育教師 / 成長モデル / 教員養成 / 免許更新制 / 教員研修 / 社会意識 / キャリア / 悉皆調査 |
研究概要 |
1) 東京都、岡山県、三重県の教育委員会で、主に保健体育科教員の研修にあたっている担当者を中心に、インテンシヴな聞き取り調査を行った。また、保健体育科教員の研修講座の実施では日本有数の規模と歴史を持つ福岡県立体育研究所に対してもインタビュー調査をおこなった。この結果、教員からは、部活動や生徒指導に対するニーズが高く、一方で授業の指導についての関心が低いために、ニーズを受け取りつつ、授業の指導に対する啓発を行っている様子が共通して分析できた。 2) 他教科から見た保健体育科教師の力量について調査するために、仮説生成的なヒアリング調査を岡山と東京で行った。かなりのステレオタイプが体育教師に対しての意識では存在するために、さらに対象数を増やして、調査を行う必要性が明らかになった。この過程で、予定されていた量的調査は、来年度以降に見送ることを決めた。 3) 諸外国との比較を行うために、教員免許更新制についての国際比較的検討を行い、当初予定していた欧米圏での調査に変わって、教育制度を整えつつあるタイ王国にて、免許制度ならびに更新制に関する現地調査を行った。先進モデルから理念的な検討を思弁的に行うよりも、これまでの研究から明確になりつつある、「現実性」「実効性」といった要素から、ねらいと内容の関係で比較する必要があったからである。この結果、タイにおいては、現場教員や行政サイドからのニーズが、国レベルでの教員養成や研修に反映させていく仕組みが自由視されていることが分析できた。 以上の結果から、積み残された調査と、研修モデルの開発ならびに実践的な検証を進めていきたい。
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