研究課題
本研究の目的は「オリンピックの根本精神であるオリンピズムとそれを実現していくためのオリンピック・ムーブメントの目的として示された「平和な社会の推進」および「平和でよりよい世界の建設」という高邁な目的に対して、最近のオリンピック開催都市および開催予定都市の計画と実際の活動を調査分析し、それらの都市の平和運動の実態を明らかにすることによって、平和運動としてのオリンピック競技大会の目的達成状況を検証すること」である。本年度は以下のような研究を行った。1. 2010年バンクーバー冬季大会の開催に向け、カナダのオリンピック教育における平和運動に関する資料の収集と整理2. 北京オリンピック大会のオリンピック教育における平和運動関連の再調査、内容分析・解釈(1) 北京オリンピック大会における「オリンピック平和運動とその教育」について大学院生王一民氏と現地の再調査を行った。(2) 北京大会時の「オリンピック平和運動とその教育」に関してして大学院生と研究成果を論文で発表するとともに、引き続きオリンピック研究者ネットワークを利用して資料の収集と整理に当たった。3. 研究成果の中間公表北京オリンピック関連の平和運動を中心に体育学会において研究成果の中間公表を行った。4. 2010年バンクーバー冬季大会現地調査国際オリンピック休戦センター(IOTC)とも連携し、バンクーバー冬季大会の開催時の現地調査を行い、最新の資料収集を行った。5. 2010年シンガポールユースオリンピック資料収集2010年に開催されるユースオリンピック大会の平和運動関連の資料収集を行った。まだ資料の整理分析中であるが、研究の中間成果から、オリンピック理想としての平和運動の不十分さと諸問題が浮き彫りにすった。このような諸問題の改善に向けてオリンピックの平和運動という理想の重要性が再確認された。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)
Journal of Olympic History (In press)
International Journal of Sport and Health Science. http://www.jstage.jst.go.jp/article/ijshs/advpub/0/0912070039/_pdf/-char/ja/ 公開日:December 10,2009(Web版)
体育科教育 12月号
ページ: 59
The Expected Problems of the YOG. In IOC (Ed.) IOC XIII Olympic Congress Copenhagen 2009 : Contributions (Virtual Olympic Congress Report).(International Olympic Committee) (CD-ROM版)
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What with the Japanese rush for medals' : Japan's Olympic Truce Appeal before the Games of the XXVIII Olympiad. in International Olympic Truce Centre (Ed.) Olympic Truce : Sport as a Platform for Peace.(International Olympic Truce Center)
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特別リポート:北京五輪 中国の威信をかけた大会 in ブリタニカ・ジャパン(編)ブリタニカ国際年鑑(ブリタニカ・ジャパン)
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