本研究では、スポーツ活動に関わるボランティアの専門性(Professionalization)を活動特性や活動意識との関係性に着目し、類型化を試みることを目的としている。 当該年度(平成20年度)は、障害者スポーツを推進する国際的団体の一つであるNPO法人スペシャルオリンピックス日本の冬季ナショナルゲーム・山形大会で活動するボランティアスタッフと全国26地区組織において継続的にコーチやスタッフとして活動するコミュニティボランティアを対象とした質問紙による調査を実施し、その集計と分析を実施した。具体的には、スポーツにかかわるボランティアの専門性(Professiorlalization)の尺度項目を構成(活動知識、活動適応感、報酬業務)し、活動特性(業務内容、活動期間)と取得資格、また活動意識(参加動機、活動満足、コミットメント、継続意欲)との関連を明らかにした。そしてボランティアの専門性による類型化を試みた。分析結果、コミュニティボランティアは、イベントボランティアより専門性意識(得点)が有意に高かった。また専門性意識にスポーツ関連資格が有意に関連していることが明らかとなり、スポーツ資格取得の重要性がスポーツボランティアの専門性に影響していることが示唆され、資格取得の有用性が明らかとなった。これらの詳細な分析結果(一部)は学会にて公表(発表)した。
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