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2008 年度 実績報告書

仮想現実感技術を用いた物体運動の認知予測特性と捕捉動作失敗の因果関係に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19500548
研究機関国士舘大学

研究代表者

竹市 勝  国士舘大学, 政経学部, 准教授 (30265962)

キーワード仮想現実感技術 / 位置予測 / 眼球運動 / 遮蔽物体
研究概要

平成19年度における眼球運動の解析によって、遮蔽物体の位置予測課題における遮蔽後の物体速度の低下、すなわち遮蔽物体の予測位置は実際の位置よりも進行方向手前に予測するのは、脳内で作られる遮蔽物体運動速度のモデル(速度表象)が、遮蔽により低下することに起因することが判明した。
平成20年度は、前年度に判明した予測特性について更に検討するために、眼球運動の速度表象低下に与える影響、および低下した速度表象に関する学習効果について検討した。
速度表象の低下が、眼球運動速度(視点の移動速度)の低下によるものかを検討するために、視点を固定した条件(固視条件)と視点を固定しない条件(自由条件)において、位置予測課題を実施した。その結果、固視条件と自由条件の両条件下において、予測速度(遮蔽物体速度)は、ほぼ同じ速度であった。視点の移動速度は、速度表象を反映するものの視点移動速度、および眼球運動速度の低下により速度表象の低下が生起される者ではないことが明らかになった。
一方、遮蔽物体の実速度から大幅に低下した速度表象が、反復練習(学習)により、速度表象がどのように変化するのか、その過程について検討した。実験では、被験者に課題1回ごとに、その時の正解位置をフィードバックする位置予測課題を400回実施した。課題を100回、200回、300回、400回終了した時に、位置予測課題(フィードバック無し)を行い、予測速度を求めた。その結果から速度表象の学習過程は、初期(100回後)において位置の誤差を修正する過程が観察され、その後速度の誤差を修正する傾向が観察された。また、標的速度も通常(15deg/s)、低速(7.5deg/s)、高速(15deg/s)においても同様の傾向を示すこと、その学習効果は、数ヶ月にわたり維持されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 仮想環境を用いた走行物体の遮蔽後位置予測機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      藤田欣也, 竹市勝, 新井健之
    • 学会等名
      日本自動車技術会秋季大会
    • 年月日
      20080000
  • [学会発表] 遮蔽後運動物体の速度表象学習における特徴について2008

    • 著者名/発表者名
      新井健之, 藤田欣也, 竹市勝
    • 学会等名
      日本バーチャルリアリティ学会 第13回大会
    • 発表場所
      奈良先端科学技術大学院大学
    • 年月日
      2008-09-24
  • [学会発表] Discussion on anticipated velocity slowdown of occluded object and eye movement2008

    • 著者名/発表者名
      Takeichi M., Fujita K., Tanaka H.
    • 学会等名
      31st European Conference on Visual Perception
    • 発表場所
      Utrecht University
    • 年月日
      2008-08-27
  • [学会発表] 運動物体の遮蔽後位置予測における速度表象学習について2008

    • 著者名/発表者名
      新井健之, 藤田欣也, 竹市勝
    • 学会等名
      日本視覚学会2008年夏季大会
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2008-08-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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