研究課題/領域番号 |
19500554
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
吉矢 晋一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00201070)
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研究分担者 |
道免 和久 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50207685)
今村 史明 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50411997)
八木 正義 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (80418970)
畑 豊 兵庫県立大学, 工学部, 教授 (20218473)
小橋 昌司 兵庫県立大学, 工学部, 准教授 (00332966)
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キーワード | 前十字靭帯 / 関節動作解析 / 3次元センサ / リハビリテーション / 靭帯再建手術 / 治療成績評価 |
研究概要 |
本研究の目的は、3次元動作・力学解析により前十字靭帯機能不全の不安定性のある膝と正常膝の間で、運動時の関節の動作の違いを解析し、比較検討する方法を確率すること、そしてその方法を用いて、リハビリテーションの効果や手術成績の評価を行うことであった。 研究初年度の平成19年度は、3軸の加速度・角速度・地磁気を測定できる複合慣性センサを用いた関節運動の3次元的な解析を行うことを目標にした研究を行った。計測においては、バンドタイプの装具を作成してセンサを被験者の大腿と下腿に固定し、次に解剖学的特徴点(骨の突起など)についての校正を光学カメラにて行った。この後に関節の運動を行わせ、膝関節の大腿骨・脛骨間の相対的運動を計測し、屈伸・内外反・内外旋角度と加速度を算出した。対象とした関節運動は、前十字靭帯損傷による不安定性のある膝に出現するpivot shiftといわれる異常運動である。周波数フィルタにより関節の屈伸運動とpivot shiftに伴う急激な動きを分離した後、各々の要素に対し解析を行った。その結果このシステムを用いて、pivot shiftによる関節の動きをその間の加速度として、算出・評価できた。このような膝関節運動の解析は今までに国内外で報告はなく、新規性のある計測システムであり、この業績について学会での発表を行った。 今後この計測システムについて、誤差の検討を行うとともに、さらに再現性・正確性の高い解析を行うための研究を行う予定である。そしてシステムが確立した後、実際の診療における対象に対し、解析を行い、リハビリテーション・トレーニング・手術など治療効果の検討を行うこととなる。
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