研究概要 |
ドッジボールのサイズで重量を変えた4種類のボール(200g, 280g, 380g, 500g)、および野球ボール(150g)を全力投球させた。赤外光方式の3次元動作解析装置を用いて身体各部位やボールの位置変化を求めた。そのデータから上肢関節の角度変化や関節間力、関節モーメントなどを求めた。あわせて、実際の試合における各選手の投球回数、各被験者について上肢関節におけるスポーツ障害の履歴などを調査した。野球ボールの投球とは異なる上肢関節トルク変化のパターンが得られた。ルールで規定されている正規の重量(380g)のボールに比べ、軽いボールでは肘関節にかかる負担が小さく、重いボールでは逆に負担が大きいことが明らかになった。子どもの投球動作に伴う上肢関節スポーツ障害を予防するためには、特に低学年のドッジボールにおいては現在より若干軽めのボールを用いた方が良いのではないかとの示唆が得られた。
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