研究概要 |
(1)随意性瞬目波形の特徴についての基礎的検討 本研究課題で使用する随意性瞬目の特徴は今だ不明瞭な点が多い。それら,特に随意性瞬目の波形の再確認した。その結果,随意性瞬目の持続時間は既存の研究同様に自発性瞬目のそれよりも延長することが確認された。また新たな知見として,覚醒水準低下と共に随意性瞬目の持続時間の延長が確認された。これらの結果は日本心理学会等で公にされた。 (2)随意性瞬目とストレスの関連の再確認 これまでの研究において随意性瞬目がストレス事態を惹起させないことを確認していた。しかしながら,日常経験的にはストレス増加の要因となりうると予測してしまう。今年度はストレス評価指標として最も使用頻度の高いコルチゾルを使用して,随意性瞬目実施とストレスの関係を再検討した。 その結果,これまでの結果同様随意性瞬目は過度なストレス惹起の要因にならないことが確認された。 これらの結果は日本生理心理学会等で公にされた。 (3)生活習慣と生体リズムおよびストレスの関連についての基礎的検討 本研究の研究協力者は女性が主体となる.月経周期等の女性の生活リズム・生活習慣がストレスへさまざまな影響を及ぼしていることは周知の事実であるが,その詳細は未だ不明である。今年度は同一研究協力者へ,長期間生活習慣・生活リズムの評価,およびコルチゾルを使用した日常ストレスの測定を行った。その結果,過度な生活習慣・生活リズムの崩れがない限り,ストレスの程度が増すことがないことが確認された。これらの結果は,日本心理学会・日本生理心理学会等で公にされた。
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